This site has limited support for your browser. We recommend switching to Edge, Chrome, Safari, or Firefox.

風と布



久保です、こんにちは。今日は服と風の関係について書いていきたいと思います。というのは、来週から始まる「楽天ファッションウィーク東京」の一環として、3月17日に都内でインスタレーションを行うことになったからです。そのテーマが「風と布」というわけです。

布に風があたるとなびいたり、膨らんだりするじゃないですか。その風をクリエーターとしてどこまでコントロールできるのか。たぶん、思う通りに風をコントロールできるように、当日ギリギリまで微調整することになると思います。

色んなタイプで8体、実物のドレスを作製したのですが、これをスキャンしてデジタルデータに変換し、NFT(非代替性トークン)作品としても販売もします。 どういうことかは前回の記事で紹介しているので、そちらもぜひ。

さて、この作業。めちゃくちゃ大変な作業でしたが、すごくいい経験ができました。ドレスのサイズもそうですけど、こんなことやったことないですからね。風のコントロールなんて神の領域ですから完璧にはほぼ無理です。その中でベストな塩梅を見極める作業をずっとやっています。

布というのはビニールとかサランラップとは異なり、織物ですから経(たて)糸と横糸の間に微細な目が生まれ空気を通します。今回使用したのは高密度の超軽量な撥水生地。文字通り、目をみちみちに詰めたものです。それでも空気は抜けるんです。

ビニールだと目がないため、風を吹き込むとボワッと膨らみますが、それではダメ。適度に風が抜けないと理想のかたちを描いてくれないですし、洋服屋ですから織物でやりたかったというのもありました。

色んな風を、溜めたり、抜けさせたり、なびかせたり、回したり。何度も、何度も繰り返しました。目には見えない風が、1秒たりとも同じ表情をみせないドレスによって見ることが出来るのではないか。ドレス作りを通じた、自分なりの風の設計への挑戦です。

Cart

No more products available for purchase

Your cart is currently empty.