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ファッションデザイナーと洋服のリメイク・アップサイクルの話

こんにちは、久保です。
今回も、「ファッションデザイナーが思う『サステナビリティ』の話」シリーズです。これからしばらく、洋服のリメイクやアップサイクルについて思うところを語っていきます。

最近は、洋服のリメイクやアップサイクルが自然に受け入れられる世の中になったように感じます。染色工場さんが一般のひとの洋服を預かって染め替えをするサービスや、思い入れのある布団やダウンジャケットなどをぬいぐるみに作り替えてくれるようなサービスもあるそうで、興味深く見ているところです。

そうした変化に目が向くようになったのは、僕自身がリメイクやアップサイクルに興味を持ち始めたから。ただ、以前は実はあまりポジティブには考えておらず、どちらかというとリメイク・アップサイクルにはほろ苦い思い出すらありました。

リメイク・アップサイクルのほろ苦い思い出

あれはまだ僕が小学生のころのこと。
非常に活発だった久保少年は、ある日、履いていたジーンズの膝に大きな穴を空けて帰りました。その当時は、「じゃあ、新しいのを買おうか」なんてことにはならず、多くのご家庭でもキャラクターのワッペンなんかを貼り付けて、それで穴を塞ぐようなことをしていたと記憶しています。

が、うちの母親はお針子の仕事をしていたこともあり…両面から芯地を当てて縫い合わせてくれました! 今思うと「めちゃくちゃ手がかかっていて、すごいな」とか、「服を大切にする両親やったんやな」と懐かしく思うのですが、当時は何だか妙にそうした行為が「嫌だ」と感じたのを覚えています。

その後、中学生のころにも苦い経験をしました。
あれは僕が中学1年生のころ。空前のストーンウォッシュデニムブームが巻き起こりました。あの細かい漂白感というか、あの雰囲気にすごく憧れて、「ストーンウォッシュのジーパンがほしい!」と親にせがんだものです。
そんな久保少年に対する母親の答えは、「家でできる(作れる)!」のひと言。そして、漂白剤をいっぱいに入れたバケツにもうあまり出番がなくなった僕のジーンズを放り込みました!

出来栄えはというと、まあ奇抜で、見たことないような仕上がりに。こう書くとめちゃくちゃオシャレに感じるかもしれませんが、それを受け入れるには僕はまだ子どもだったし、「みんなと同じものがほしい!」と思っていた頃でもあったので、何だかとてつもなくがっかりしたことを覚えています。
子ども時代って、「みんなと同じものを持つことで仲間意識を強くする」みたいな側面って、ありましたよね。笑

そうそう、革ジャンについてもちょっと“吉本みたいな話”がひとつ。
いつだったか、B3フライトジャケットが流行ったことがあって、それも欲しいと親にねだったことがありました。少しダメージ感のある革ジャンと襟の部分のアイボリーのムートンファーがかっこいいなぁと。

で、実際に僕の元にやってきたのは、TVドラマの『西部警察シリーズ』で舘ひろしさんが着ていたような真っ黒で綺麗なヌメ革のジャケットにどこかから持ってきた真っ白なファーを襟に縫い付けた一着…。これはもう、誰にも着こなせない。笑『西部警察』を知らない? 多分Instagramでは見つからないと思うので一度ググってみてください。

洋服のリメイクやアップサイクルへの考え方が変わった理由

さて、そんなほろ苦い思い出がつきまとう洋服のリメイクやアップサイクルなのですが、最近になってその考えはかなり変わってきました。それは、最近のyoshiokuboのメッセージである次のフレーズが理由のひとつです。

きっと、しっかりと考え尽くして丁寧に作り上げた唯一無二とも言える一着を作ることができれば、簡単に“消費”されることなくずっと長く愛着をもって着続けてもらえるはず。 そういう考え方が、いまの時代のファッションに求められていると思っています。

だから、
どこか懐かしく、しかし新しく、持ち主の心を掴んで離さない。日々を過ごす中で、一番近くであなたを守る心地良い服を作ろうーー

このフレーズはこれから洋服作りをする上での自分の考えの根本なのですが、一方で、「これまで作ってきた服はどうやねん?」と考えた時、「リメイクとかアップサイクルって、エエんとちゃうか?」と思い始めた、というわけです。

そこで、yoshiokuboでは、これまで購入いただいた洋服のうち、「思い入れがあって捨てられないけど、もう着ないから箪笥の肥やしになってしまっている」という一着を僕に預けてもらい、僕がイチからリメイクする企画をやってみたいと思っています。預けてもらった服がどんなふうに生まれ変わるかについては全面的にお任せいただきたいのですが、まさにあなたのための唯一無二の一着を作ろうと考えています。応募の詳細は記事下に書いていますので、ぜひチェックしてみてください。

自分がデザインして一度誰かに気に入って着てもらっていた服をリメイクすることもなのですが、この企画で僕個人として楽しみなのは、「どんなところが気に入って捨てるに捨てられずに手元の残していたのか」を聞けることです。

その思いに触れさせてもらうことで、これからも「ずっと長く愛着をもって着続けてもらえる服作りに生かすことができれば、より“いまの時代のファッションデザイナーにできるサステナビリティを実践できるのでは?」と考えています。

ではみなさん、奮ってご応募お待ちしています!

●yoshiokubo 抽選企画

いつもyoshiokuboをご利用いただいているお客様にスペシャルな企画をご用意しました。

お持ちのyoshiokuboの洋服を久保が“唯一無二の一着”にリメイクする実験的な取り組みです。
「気に入って使っているけれど最近出番が少なくクローゼットでお休み中」という状態の一着を久保に預け、世界に一着しかないオリジナルの洋服にしてみませんか?

下記の期間中にご応募いただいたお客様の中から抽選で1名様対象となります。

キャンペーン概要
【1名様限定】既にお持ちのyoshiokuboの洋服をデザイナー久保がリメイクいたします。

応募条件
・yoshiokuboのアイテムに限ります。(シーズンは問いません)
・国内にお住いの方に限らせていただきます。
・対象のアイテムは、トップス・パンツ・アウターのみとなります。
・ご応募いただいたアイテムに関する思い入れやストーリーを簡単にご記載ください。
・当選後、洋服の状態を確認しながらリメイクの方向性を検討いたします。その際、「ここだけは残しておいてほしい」というご希望をお伺いする予定ではありますが、基本的にリメイクのデザイン等はすべて久保にお任せいただくことになりますのでご了承ください。
・やり取りがクイックにできる方、ノークレームでこの企画をお楽しみいただける方に限らせていただきます。どうぞあらかじめご了承ください。

応募方法
こちらの応募フォームよりご応募ください。

応募締め切り
2023/9/1(金)23時59分まで

発表方法
当選発表日:9/7(木) 18時
yoshiokubo公式InstagramのInstaLiveでお知らせいたします。
※ライブ配信の時間はおってアナウンスさせていただきます。
※さらにご当選されたお客様のみ、メールにてご連絡をさせていただきます。

リメイク企画の取り組みの流れ
・9/1(金)応募締め切り
9/7(木)当選発表
・9/15(金)までを目安に、お持ちのアイテムを弊社へご郵送をお願いいたします。
・9/19(火)から2週間程度、弊社にてアイデア出し、期間中に一度ヒアリングシートをお送りいたします。「ここは気に入っているので残しておいてほしい」などのご希望はこのタイミングでお知らせください。
・10/1~中旬までに制作過程を共有させていただきます。
・10月末ごろ完成品をお届けさせていただきます。
※スケジュールが前後する可能性があります。

※アイテムの交換・返金、及び当選権利の譲渡(オークションでの転売を含む)等はできません。
※このキャンペーンはやむを得えない事情により中止・変更となる場合があります。
※ご当選後、連絡不能等でやりとりが不可能な場合は当選無効となります。
※抽選結果に関する個別のお問い合わせはお受けできませんのでご了承ください。
※本企画は、随時、コンテンツとして弊社オンラインストアおよびSNSにて公開させていただく場合がございます。

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