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自分を原点帰りさせたひとこと

「yoshiokubo journal」 第二弾は、2021 FALL/WINTER COLLECTIONにどのような想いで挑んだのか、心境をお伝えします。 (企画・取材・文 松下弥郎氏)

自分のブランドを立ち上げて10余年、今47歳なんですけど、若い世代にもっと買ってもらいたいと最近思っていて。自分が歳を取るごとにお客さんも一緒に歳を取る。それはそれで自然なことなんですが、やっぱり若い人にも興味を持ってもらいし、着て欲しいんです。

そのためにもう一度デビューの頃に戻ろう、って最近強く思っています。たくさんの経験をして、手馴れもしたことは自分にとってポジティブな面もありますが、色んな面で大人になり過ぎていないか、という自省があって。大人しい、って大人って言葉が入るでしょ。自分では意識していませんでしたが、そんな感じもあるかもしれません。

久しぶりに昔のコレクションの服を見返しました。めちゃくちゃ凝った服を作っていたな、と再認識して。すごくコンセプチュアルでしたし。当時は自分の代名詞だった切り替えしも多用していた。ちょっと前にある人に言われたんです。「もう、(切り替えは)やらないんですか」。ハッとしました。こう言われたことは結構頭に残っていました。

思い出したら、昔は「服が語らなあかん」と言う話を良くしていたな、と。自分やPRや営業が言葉にしなくても伝わる服です。最近の自分のコレクションに当てはめるとどうか。服が語ってくれているのか。そんな事を考えて産み出したのが21-22年の秋冬のコレクションです。



ピンタレストでも何でもいいですが、今ではスマホをかちゃかちゃ触ってたら洋服のネタはそこかしこにあって。もちろん、二次元ですが形だけを盗むのであれば簡単です。では、真似されない服の価値ってなんなんでしょうか。それはやっぱり、生地でありプリントであり着心地の良さだったり。その組み合わせ、と言うか掛け算なんでしょうね。自分はそう思っています。

デビューの頃の原点に戻った服作りを久々に東京で披露したいと思っています。場所は自分の会社のオフィス。最近、店にも出来る場所として改装したのですが、横長で自然光が入るいいサイズ感のスペースです。キャパシティは着席で100ぐらいですが、同じ内容で2、3回ぐらいできれば、と考えています。なるべくたくさんの人に見て欲しい。特にファッションに熱量のある人に、若い人に。

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