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いかのぼり

こんにちは、久保です。今回は「yoshiokubo」の22-23FWコレクションについてお話しします。

テーマは「ikanobori(イカ上り)」。あまり聞かない言葉だとは思いますが、イカ上りのイカは、今で言う「空に上がるタコ」のこと。僕らも昔、小学生の頃に正月になったらよく上げてました。 形は色々ですが、よくある三角のやつってイカみたいでしょ。それで「イカ上り」と言うてたらしいです。

イカがなんでタコになったのか?

諸説あるそうですが、話によると、江戸時代に「凧上げ」がえらい流行ったらしいんです。 ただ、凧上げはもともと娯楽ではなく、幕府が通信の代わりとかにも使ってたようで…。 「勝手にいろいろな凧が挙げられていると邪魔や!」ということで、禁止令が出たらしいんです。

庶民からすると「数少ない楽しみを奪われるなんてたまったもんじゃない!」となりますよね。 そこで、「これはイカではなくタコだ」と屁理屈を捏ねて押し返したのだそうです。 それから始まって、今では「凧(タコ)と言われるようになった、というわけです。

じゃあ、なんで「凧」をテーマにしたのかと言うと、おじさんが凧上げしている写真を見たのがきっかけ。

最近はずっと日本とか和をテーマにしてますから、凧でいいか、という感じです。でも凧って言うたらストレート過ぎるんで、ちょっと言い方を変えました。メンコとかけん玉とか、最近の子どもはあんまりやりませんよね。ちょっと前には見ましたが、今ではなんでも揃う百均ですら見かけないもんです。そんな、なくなっていきそうな文化より興味が湧く、といったところでしょうか。

まあ、きっかけは凧なんですが、それとは別に「ずっとシルエットが飛び出るようなもの」をやりたかったというのもあります。どう表現すればそれが可能になるんかと、頭を捻っていた時に見つけたのが、さっきのおじさんの写真やったんです。

僕がやってんのは洋の服ですから、解釈を広げるとスポーツカイトでもいいはず。スポーツカイトは派手な色使いも多いし、真ん中を通るフレームの切り替えとかも僕が得意な作風とも重なりますしね。

飛び出すようなフォルムのコレクションや、凧柄、龍や花札など縁起を担ぐモチーフもデザインに取り入れました。レディースの服も今回は男性服を着せるのではなく、きっちり女性向けに作ったので完成度が全然違います。ショーの演出チームも前回に続き2回目なんで、さらにパワーアップしていますしね。

今回のコレクション映像は2部構成で、映画監督の小島央大さんがショー開催の朝にシューティングした3分ほどのショートムービーの後に、実際のフィジカルのショーが続きます。どんな風に仕上がっているかは日本時間で23日の午後10時30分に公開されるムービーでぜひ確かめてください。


FALL/WINTER 2022 LOOK

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