前回「服はロマン、1点限定の話―2024 Spring / Summer―」でコレクションもブランドも象徴する一着を紹介しました。今回はその第2弾ということで、「RV FUZZY FLOWER VEST」と「RV CROSS LINE VEST」を紹介していきます。

とにかくバッグを持ち歩きたくない！

「RV FUZZY FLOWER VEST」は、今季のキーとなるオリジナルプリント生地を使った一着。「RV CROSS LINE VEST」は、今季のイチオシであるレーザーカットの技術を多用した一着です。

で、これの何を語りたいかというと…まずはデザインについて。

僕は常々、「バッグを持ち歩きたくない。手ぶらでいたい」と言っていますし、これまでもポケットが多い洋服をたくさん出してきました。当然、このベストにもその考えが反映されていて、共通して「自分の持ち物を身につけて行動するための服。究極の手ぶらを実現する」という発想でデザインをしていきました。

どちらもリバーシブル仕様で、裏表どちらを外側にしても内外同じ場所にポケットが配置された、機能性の高い一着になっています。要は、外ポケットと同じ位置に内ポケットもある、ということ。

しかもメッシュ素材でポケットを作っているので、ある程度伸縮性があって、財布やスマホ、タブレットや文庫本、その他諸々小さいバッグと同じくらいの容量が収まるようになっています。ここまでくるともはや、バッグを着る、という感覚の方が近いかもしれません。 次にそれぞれの見え方について。

about RV FUZZY FLOWER VEST

「RV FUZZY FLOWER VEST」は、オリジナルプリントの側とライフガードを意識した鮮やかなレッドの側のリバーシブル。「ある夜、花屋に立ち寄った時に偶然見かけた“結露したガラス越しに見た花たち”」という一瞬を切り取って描いたプリントは、「アートのようで目を惹く」と、展示会での反響も大きかったようです。 同じプリント生地でシャツも作っているんですが、このベストはプリント側を外にして着た時に裾にぐるりと一周メッシュ地のポケットがあって、「網越しに見た様子」という奥行きとか情景が語られる一着になっています。

about RV CROSS LINE VEST

「RV CROSS LINE VEST」は、一見するとシンプル。なんですが、夏らしく七夕飾りの「網飾り」から着想を得て、ボディ部分にレーザーカットを施しています。これがいろんな動きに合わせて歪んだり広がったりするのがおもしろくて、僕は結構気に入っています。人が着ることで完成するっていうのもいいかな、と。 服づくりの中で生地の始末というのはかなり気を使う工程なのですが、強度が高くてほつれの心配が少ないポリエステル生地なら、レーザーカットで切りっぱなしにすることができます。それをボディ部分に装飾的に配しているので、多分よっぽどわんぱくだったり、野山を駆け巡ったりしない限り、破れたりすることはないでしょう。

冬でも暖かい日があれば、夏でも寒い日もある。そんな時に羽織る一着

最近、「冬らしくない、夏らしくない」と感じる気温の日がありますが、そうなると「何を着るか」と悩むことに…。ブランド立ち上げ以来、「THINK BEFORE WEAR」を訴えてきたyoshiokuboとしては、考えさせられるところです。

そういう意味で、「夏やのになんか寒いな」と感じた時なんかにこのベストを着てもらったらいいかな、と思います。もちろん、いつ着てもらってもいいんですけどね！

実際に着てみた雰囲気がわかる写真は、「RV FUZZY FLOWER VEST」と「RV CROSS LINE VEST」それぞれの詳細ページで紹介しているので見てみてください。 限定数販売で再販はナシなので、気になる方はお早めに！

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