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『女性もハマる、傑作完成の予感』

こんにちは。過日は5年ぶりとなる「ヨシオクボ」のフィジカルショーをオフィス内で行いました。同時に、オンライン上でも公開されましたが、みなさんご覧になられましたか。

ブランドを10年以上やっていますが今回、初めての試みを行いました。女性モデルを使い、女性が着用しても綺麗に見せられるか、という挑戦です。やってみようかと思ったきっかけは、「欲しいという女の子がちらほらいる」という卸先であるショップの声からです。

元来、自分は男の服は男、女性は女性とはっきり分けていて、ユニセックスなど大嫌いでした。もちろん、ユーザーが何を着ようと自由ですが、作り手としてははっきりと分けたかったのです。洋服は相手性―男性なら女性、女性なら男性ーを魅了するものだという思いが強かったからです。





だから、メンズであるヨシオクボの服は男のシルエットで、女の子っぽくはデザインしないし、もちろんワンピースも作らない。コレクションを生み出す時も女性が着られそうなものはあえて避けてきました。例えば、Tシャツなども柔らかいものや透け感のあるものはやってこなかったし、生地の厚みなどはメンズらしいものでした。

今回女性にも着せようと思ったのは、最近話題の“ジェンダー・ニュートラル”や“ジェンダー・フリー”みたいな文脈というよりも、「こうあるべき」というこだわりを外した方がもっと広いデザインの可能性を探せるかも、と思ったからです。ランウェイショーで披露したのは2タイプあって、完全に男性向けに企画したものを上手くコーディネートしてみせたのと、ショー用に女性向けにつくったものです。



男性デザイナーが考える女性ものと、女性デザイナーが考える女性ものは当然違います。だから難しい。メンズライクなものを女性が着る、例えば、Tシャツにジーンズ、スニーカーみたいなスタイルもありますが、僕の目指すところとは違います。男性用に作ったものだけど、女性が着用しても綺麗にみえるもの、が自分のイメージです。

デニムでもガバッと履くとか崩して着るとかは好きじゃないんです。あくまで綺麗じゃないと。実際、やると決めてからスタイリストさんを交えて女性のフィッティングをしてみたのですが、「これだ」っていうのが見えたんです。10数年、自分のブランドをやってきて初めて、女性に着せてもイケるという新しい可能性を発見できた。

考えてみたら、男性服であるヨシオクボも根本は綺麗さというのを大事にしてきましたからコーディネート次第でハマるというのも当然かも知れませんが、実際にやってみると本当にいけたんです。ボトムなどいくつかのピースはパターンの綺麗さを含めて傑作が出来たのではと自負しています。

今回、レディスのバイヤーの方にも来ていただき、実際に作品を生でみてもらいました。反応はまだきちんとは聞けていませんが、どんな評価なのかを聞くのが今から楽しみです。20代から30代で、「人とは違うものを着たい」という女性にアピールしたいですね。皆さんの知り合いの女性にもぜひ、ご紹介いただければと思います。

久保嘉男

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